公道に面していない自宅の相続について
（相談者：旭川市女性）

相続の解決事例

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事案

亡き母名義の自宅（現在は空き家）について、相続人様（亡き母の子）からご相談がありました。ご自身はすでに夫婦のマンションを保有しているので、空き家は今後も夫婦で使うことはないので売りたいとのことでした。

すでに、不動産屋さんには一般媒介契約で、解体更地渡しの条件で土地のみの販売をかけていましたが、問い合わせが何カ月も来ていない状態でした。

当事務所に相談いただいたときに、亡き母名義の状態では、実際には売ることができないということを説明して、まずは、自宅の相続手続き（相続登記）を当事務所で請け負うこととなりました。

お客様への最初の案内

不動産を売却する手順としては、

• ① まずは、現在ご存命の方へ（亡き母から子供へ）名義を変更する必要があること
• ② 次に、名義変更の手続き中に別の不動産業者さんに買取や仲介を行うことを検討すること
• ③ 周辺の権利関係を正確に把握し、適正な金額、現実的な方法で手放すこと

が必要であると説明しました。

相続手続き

たまき行政書士事務所と担当司法書士とで約１か月半で相続手続きを行いました。滞りなく相続人へ名義変更ができました。

報酬は、不動産の相続手続きのみでしたので、税込み１３万２千円+実費でした。

解決手順

札幌以外の地方都市で空き家を売るときの現実

札幌市の土地の値段は、他の地方都市の３倍程度ですので、大手不動産会社や札幌市周辺の地場の不動産屋さんは、仲介や高額買取を積極的に行ってくれます。

不動産の取引価格が高ければ高いほど、不動産会社にもメリットが多くあるからです。

そのため、札幌市内の住宅地のような不動産ですと、高額の仲介手数料や転売が期待できるため、不動産業者さんは仲介も買取も積極的に行います。

しかし、地方都市では、一軒屋が建つ土地の金額が２００万円～３００万円と安いです。

そして、若い夫婦が住宅地として土地を購入しようとする場合、更地を購入して、すぐに新築で家を建てたいと考えるものです。

そのため、空き家である親の自宅を相続した子供などは、空き家を購入してもらうために、１５０万円位の解体費用をかけて事前に更地にするか、解体費分を値引きして売主に売却することになります。

このような事情があるため、地方都市の自宅土地建物の売主は、対象不動産を仲介に出してもなかなか売れないですし、ほとんどお金にならないという現状があります。

地方都市の不動産会社の事情

不動産会社が２００万円～３００万円の土地を仲介したときに、売主からいただける手数料は、税込み１１万円～１５万４千円となりますので、不動産調査費やスーモなどの広告掲載費を差し引くと、時間と手間がかかる割には、ほとんど利益が出ないことがあります。

そのため、特に、土地の上に空き家がある不動産については、簡単なリフォームをして売ることができるような状態でなければ、不動産会社さんは仲介や買取を積極的に行ってくれません。

相続が発生して空き家を取得するときには、自宅が築３０年を超えていることが多いため、さらに処分が難しくなることがあります。

そのため、地方都市で親の自宅（空き家）を相続した場合には、ある程度安くても、不動産の買取業者さんに直接売却した方が良いケースが多いです。

まとめ

たまき行政書士事務所では、北海道内の相続を専門とするため、札幌市以外の地方都市の空き家の相続についても相談を多く受けます。当事務所では、相続手続きをしたらそれで終わりということはなく、その後の処理についてもご相談を行っております。

当事務所では、不動産会社さん、買取業者さん、遺品整理業者さん、税理士さん、司法書士さんなど幅広く協力関係を築いておりますので、できるだけ早く相続前後の問題を解決することができます。

今回のお客様にも、長年悩んでいた空き家の処理ができて大変喜んでいただけました。

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