相続人の一人が法定相続分を強く主張したケース
(相談者:70代女性)
相続の解決事例
相談内容
亡き夫の遺言がなかったため遺産分割協議をすることになるが、長男にはあまり遺産を相続させたくないと、妻(長男から見ると母)からご相談を受けた事例です。
問題点と解決方法
これまで長男が実家にあまり顔を出さなかったので、お金だけを欲しているとお母様が思い込んでいたことが原因でした。お母様のお話を聞くと、もっぱらお気持ちの問題であることがわかり、決してお金を渡したくないわけではないことがわかりました。
そこで、長男様とも電話やメールでお話をして、お母様を大切に思う気持ちや、長男様の家庭環境をお伺いしました。長男様は、お母様が感情的に自分のことを悪く言うため、頑なになっていただけでした。
お仕事が非常に忙しく、顔を出したくても遠方のためなかなか行くことができなかったとのことです。
私は、本件は事の解決を急ぐのではなく、お気持ちを整理する時間が必要だと判断しました。そこで、特にお母様には、「いくらでも待ちますので、気持ちの整理がついたらお電話ください」とお願いしました。
お母様には、法的なことを説明するのではなく、あくまで話を聞くということに徹しました。
2週間ほどして、お母様から、「法定相続割合までにはいかないものの、一定の現金を長男に渡してもいい」との気持ちになったと、お電話をいただきました。
長男様も「今後は頻繁に顔を出して、孫の顔ももっと見せようと思う」と話していただき、家族のお気持ちが離れることなく、相続手続きを完了することができました。
感想
行政書士は職務上、紛争の仲介はできませんので、一人一人のお話を聞き、いくつかの遺産の分け方を提案します。
最後は、当事者同士で納得いく形を決めていただく必要があります。
時には、あえて何もしない時間を作ることも提案して、相続人様自身で考えていただくというのも、相続の専門家の仕事だと考えております。
今回のケースは、相続をきっかけにお母様と長男様がお互いに話し合うことで誤解が解け、相互に気持ちを理解しあうこととなりました。
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