兄弟間の仲があまり良くなかったケース
(相談者:30代男性)
相続の解決事例
相談内容
いわゆる兄弟姉妹相続の事例だと、その他の事例よりも揉めやすいといえます。今回の事例も、兄弟の一人が亡くなり、その他の兄弟姉妹が相続人となるケースでした。
兄弟が多数いれば、親孝行した方、親にいっぱい心配かけた方、親に借り入れがある方、喧嘩して親や兄弟と何年も顔を合わせていない方など、いろいろ出てくるものです。
相談者は二男でした。
相談者は、「自分は四男のことをそれほど嫌いでないが、長男と四男が非常に仲が悪くて、長男が四男には一円も渡したくないと頑なになっているので困っている」とのことでした。
問題点と解決方法
遺産分割協議で問題となるのは、あくまで全員の合意の上で遺産を分ける必要があることです。長男様の感情はわかりますが、四男様にも協力してもらい署名押印をもらう必要があります。
長男様が話し合いをしてくれないと、遺産は分割できずずっとそのままになってしまうことを説明し、相談者である二男様に長男様を説得してもらいました。
時間はかかりましたが、ある程度のところで妥協点を見つけることができ、最終的には、遺産分割の話し合いがまとまりました。
感想
行政書士は弁護士ではないため、すでに紛争が生じている案件は引き受けられないのですが、他の相続人のことが感情的に気に入らないといったことは、すべての遺産分割の事例に内在しているものです。
感情を抑えてもらい、冷静になってもらう役割をするのも相続手続きに第三者の専門家が入る意味があると思います。
これからも、人間味ある対応を心がけて、一度引き受けた相続は、円満に解決できるように導いていきたいと思います。
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