相続人が19人であったケース
(相談者:北見市男性)
相続の解決事例
事案
亡くなった方(被相続人)が独身で自身の子供がおらず、両親も死亡しているため、亡くなった方の兄弟姉妹(兄弟姉妹が先に死亡していた場合には、甥や姪)が相続人となる、いわゆる“兄弟姉妹相続事案”でした。
今回の事案では、亡くなった方(被相続人)の直接の兄弟姉妹でご存命の方は一人だけで、その他の相続人は、すべて甥や姪という状況でした。
被相続人の方もある程度の高齢でしたので、世代的に兄弟姉妹の数が多く、甥や姪の数も相当数になりました。
戸籍を50通以上集めた結果、法定相続人は19人と確定しました。
受任までの経緯
いわゆる兄弟姉妹相続事案の場合、行政書士や司法書士など、相続の看板を掲げている先生の事務所でも、解決する自信がないために断られるケースが多発しています。
当事務所では、他の事務所で断られた難しい相続事案でも対応できることが多いです。
今回も、相続人の数は、相当な数になる見込みが最初からありましたが、窓口となっていただいた相続人の方との打ち合わせで、解決の見込みが十分にあると判断し、受任することといたしました。
なお、料金については、相続人の人数が多いからといって、特に変わることはありません。
解決までの道のり
戸籍収集
今回は、相続人が19人と多数であったことから、戸籍の収集のみで約3カ月かかりました。
基本的に、亡くなっている方はすべて、出生から死亡までのすべての戸籍を取得する必要があります。
今回の相続では、亡くなっている方が全部で10人ほどいましたので、10人分の出生から死亡までの戸籍を取得する必要がありました。
そして、今回は本籍が本州の方も含まれていましたので、非常に時間がかかりましたが、戸籍がきれいに繋がった結果、相続人は19人と確定することができました。
相続人が確定すると、“法定相続情報”を作成して法務局に持ち込み、認証を得て、今後の手続きをスムーズに行えるように準備しました。(詳しくは、「法定相続情報証明制度とは」をご参照ください。)
財産調査
亡くなった方が独身子供なしの場合、どこにどんな財産を有しているのか、親族の方でもわかりません。そのため、金融機関に残高証明書の発行依頼をして、口座の有無を丁寧にあぶり出す必要があります。
今回も、考えられる金融機関すべてに残高証明書の発行依頼をして、財産をあぶり出しました。
その結果、2つの金融機関の預貯金が判明しました。不動産の所有はありませんでした。
遺産分割協議書の作成
相続人が10人を超えるような数になるのは、相続人の構成が甥や姪が中心である場合がほとんどです。その場合、相続人同士はバラバラの地に住んでおり、とても一同が集まれるような距離と間柄ではないため、ある一定の基準をもって作成した遺産分割協議書(案)、あるいは相続人の数人が決めた遺産分割協議書を、各相続人に送る必要があります。
今回は、被相続人の財産が預貯金のみでしたので、諸費用を除いた法定相続分で分けることとして、遺産分割協議書を作成しました。
相続手続き(銀行口座の解約手続き)
行政書士の事務所を返送先にして、遺産分割協議書(正確には、遺産分割証明書スタイル)を各相続人に送りました。
皆さま協力的でしたので、1か月以内にすべての方の書類が集まり、行政書士の方で銀行口座の解約手続きをすることができました。
解約した銀行口座の預金は、基本的に全額が代表相続人様の口座へ振り込まれます。
代償金の分配
相続人が19人で、代表相続人がそのうち一人であるため、一度、代表相続人に振り込まれたお金を、残る18人に分配する必要があります。
相続による分配金の振込手続きは多額になるため、ATMで行うことはできず、銀行の窓口で手書きの振込用紙を記入して行うこととなります。
そこで、行政書士が代表相続人と一緒に銀行窓口に行き、18人分の振込作業を1時間以上かけて行いました。
行政書士からの完了報告
代表相続人の方以外の18人の相続人様には、行政書士の方から書面にて完了のご報告をさせていただきました。
これで今回の相続手続きは完全に完了しました。
初回のご相談から完了までの期間は、ちょうど半年でした。
まとめ
残念ながら、相続人が10人を超えてくると、地元の行政書士や司法書士の事務所に相談に行っても、かなりの確率で明確な理由もなく断られます。しかし、相続人の人数が多くても親族関係が良好であれば、今回の事例のように問題なく解決できることがほとんどです。
あきらめず、慎重に、スピーディーに専門家がサポートすることで、解決できることもありますので、今回の事例と同じように、相続人が多くてどうすればよいのか分からないという方がおりましたら、一度たまき行政書士事務所にご相談いただければと思います。
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