もし相続人の間で遺産分割の話し合いがまとまらなかった場合、次は、どのような手続きとなるのですか?

相続のよくあるご質問
行政書士による相続の解説。北海道全域対応の無料訪問相談も行っております。

遺産分割協議不成立となると、次は、家庭裁判所にて遺産分割調停や審判という手続きとなります

必ずしも相続人のみでの遺産分割協議でまとめることがすべてではないのですが、できるだけ調停(審判)手続きまでに至らないように解決することをお勧めします

たまき行政書士事務所は、札幌市北区に事務所がありますが、北海道内全域の相続を担当しております。相続人同士が離れて暮らしている、しばらく相続人同士が連絡を取っていないが平和的に解決していきたいとお考えの方は一度お電話メールラインにてご相談ください。

LINEビデオやZOOM、Skypeを利用した無料テレビ電話相談も実施しております。

遺産分割調停とは

遺産分割調停とは、家庭裁判所内で行う手続きで、裁判官ではなく、調停委員という法律の専門職の方などが行います。双方の意見を聞き、どのような解決を行っていくか、提案をしてくれます

制度としては、相続人様本人のみで行うことができるようになっており、調停が始まってから裁判のように難しい書面の提出などは、ありません

遺産分割調停が不成立となると、自動的に審判という手続きに移行します。

 被相続人が亡くなり,その遺産の分割について相続人の間で話合いがつかない場合には家庭裁判所の遺産分割の調停又は審判の手続を利用することができます。調停手続を利用する場合は,遺産分割調停事件として申し立てます。この調停は,相続人のうちの1人もしくは何人かが他の相続人全員を相手方として申し立てるものです。
 調停手続では,当事者双方から事情を聴いたり,必要に応じて資料等を提出してもらったり,遺産について鑑定を行うなどして事情をよく把握したうえで,各当事者がそれぞれどのような分割方法を希望しているか意向を聴取し,解決案を提示したり,解決のために必要な助言をし,合意を目指し話合いが進められます。
 なお,話合いがまとまらず調停が不成立になった場合には自動的に審判手続が開始され,裁判官が,遺産に属する物又は権利の種類及び性質その他一切の事情を考慮して,審判をすることになります。

裁判所ホームページより抜粋

裁判所の公式ホームページには、手続きの流れなどが詳しく書いてありますのでご参考にしてください。

調停となった場合の流れ

例:夫が亡くなり、妻、長男、長女が相続人で長男は、横浜市に住んでいる。分け方に納得していないのは長男

妻の方、長男様、長女様で遺産分割の話し合いをします。

話し合いがまとまれば相続手続きに進みます。

遺産分割協議書作成後、1か月程度で相続手続き(預金解約、不動産名義変更)が完了します。

話し合いがまとまらない場合、調停手続きに進みます。

  • ① 相手方の住む地の家庭裁判所に相続調停の申し立てをし、開催期日が決定するのを待ちます(ここで1か月位かかる)
  • ② 次に、調停が複数回開催されます。1回の調停時間は約2時間です。これを3回~5回程度行います。1か月に一度くらいのペースで調停は開催されるので、5回の場合には、第1回の調停開始から5か月位かかります。

調停がまとまれば調停調書が作成され、調停がまとまらなければ審判という判決に似た家庭裁判所の決定がなされます。

調停調書または審判書を基に相続手続きを行います。

※ 上記の流れから、相続人同士の話し合いでまとまった場合には、戸籍調査を含め手続き完了まで約4か月、調停や審判となると戸籍調査を含め約1年位かかります。

相続調停(遺産分割調停)にまで至るケースとは

遺産分割調停にまで至るケースの典型例の原因となる一番の要素は、相続人同士の感情的なもつれです

遺産分割は、法定相続分という分け方の指針はあるものの、厳密に法定相続分通りに分けるケースはほぼありません

それぞれの事情を分かっているご家族の皆さまが話し合い、自由に遺産(相続財産)の分割ができます。

例えば、夫が亡くなり、妻の方と長男様と長女様の3人が相続人となる場合、半数以上のご家庭が妻(子供から見ると母親)に全部相続させるという遺産分割協議を選びます。

ところが、相続人の構成も様々ですので、相続人の構成が複雑である場合、それぞれの事情が分からないため疑心暗鬼になり話がまとまらないということがあります。

北海道で遺産分割の話し合いがまとまらない典型例4つ

1. お亡くなりになった方の兄弟姉妹が相続人となる兄弟姉妹相続のケース

お亡くなりになった方の兄弟姉妹が相続人となるケースをいわゆる“兄弟姉妹相続”と実務では呼びます。

兄弟姉妹相続のケースは、まず戸籍集めが大変ですが、(詳しくは、「兄弟姉妹相続の手続きが大変になる理由はなんですか?」をご参照ください)、それ以上に大変なのが、遺産分割協議(遺産分割の話し合い)がまとまらないということです。

兄弟姉妹は、親子の関係と異なりいつまでも立場が平等で、それぞれが一歩も引かないということがあります。

例えば、自分は亡くなった兄に、「お金を貸していた」とか、私は、兄の「身の回りの世話をしていた」、僕は、兄の「仕事を長く手伝っていた」などそれぞれの兄弟姉妹が自己主張してまとまらないということがあります。

このような場合、兄弟姉妹の当事者同士で問題解決することは難しいといえます。

普段仲のよさそうな兄弟姉妹でも、相続の際は、利益が相反する関係となるため、例えば、一番年長の方が取りまとめるということも困難であることがあります

しかし、相続手続きの際に行政書士など相続の専門家を相続手続きの初期段階から関与させると、一般的な相続の事例やまとまらなかったときの手続の流れを聞くことが出来るので、冷静に遺産分割協議がすすむことが期待できます

2. 前の配偶者との間の子がいるケース

具体的には、夫が亡くなり、妻の方、長男様、二男様がいて、相続を開始した時、夫に前妻(何年も前に離婚済み)がいて、前妻との間に子供(長女)がいたケースです。

この場合、前妻との間の子供(長女)も相続人となります。

また、相続割合も長女様と長男様、二男様も法律上同一です。

このようなケースの場合、単純に妻に全部相続させるということでは、長女様が納得しないので、長女様に十分な法定相続分(相続財産の6分の1)くらいの遺産を相続させる必要があります。

法定相続割合については、記事を書いておりますのでよろしければ「遺産は、法定相続割合(法定相続分)通りに分ける必要があるのですか?」をご参照ください。

もっとも、上記の例でも、それぞれの関係性によっては、別の分け方でも問題がないケースもあります。

相続のご相談は、そのご家庭ご家庭によって事情が異なるためオーダーメードの相談をする必要がありますので、多くの事例を経験している専門家に相談しないと、相談は有益なものになりません

相続の相談の際には、相続の相談を多く受けている行政書士などの法律の専門家に相談するのがよいでしょう。

3. 子供の一人が東京などの大都会に長く住んでいるケース

北海道にお住いの方の場合、北海道民の考え方(揉めたくない、相手を傷つけたくない、特に父の財産は要らない、兄弟姉妹と仲良くしていきたい)がありますので、どのようなケースでも揉めることは少ないです。

しかし、残念ながら、東京23区や神奈川県の横浜市など大都会に長く住んでいると考え方が変わってしまうことがあります。

これもやむを得ないともいえますが、都会では、子供にかかるお金や住居にかかるお金が北海道よりも多くかかりますので、遺産分割の際ももらえるものはもらっておきたいとある程度打算的な考え方になってしまうことがあります。また、都会の合理的な考え方に染まってしまうこともあります。

また、北海道に長くいない分、北海道に住む両親と連絡が密に取れなかったため、事情が分からないことが要因で、北海道の地元にすむ相続人の考えが理解できないということもあります。

この場合も、法定相続割合で分ける方がよいことがあります。

もっとも、今回の例でも、それぞれの関係性によっては、別の分け方でも大丈夫であるケースもあります。

相続は、そのご家庭ご家庭によって事情が異なるためオーダーメードの相談をする必要がありますので、多くの事例を経験している専門家に相談しないと、相談は有益なものになりません

相続の相談の際には、相続の相談を多く受けている行政書士などの法律の専門家に相談するのがよいでしょう。

4. そもそも遺産分割協議に参加してくれない相続人がいる

法定相続人ではあるが、

  • ⅰ. 縁が遠い(半分血のつながった兄弟姉妹系列の甥や姪のためなど)
  • ⅱ. 体が不自由で印鑑証明書などを取りに行けない
  • ⅲ. 生活保護を受けているので遺産分割協議に関わりたくない

などという理由で、遺産分割協議書の案が届いたとしても送り返さない、連絡もくれないということがあります。

強制的に遺産分割協議に参加させるということはできませんので、この場合も遺産分割調停を利用するということとなります

※ ただし、遺産分割調停を利用したとしても強制的に遺産分割の話し合いに参加させることはでき

ませんので、参加を促すという程度のものとなります。

調停(審判)となる前にスピーディーに解決

必ずしも相続人のみでの遺産分割協議でまとめることがすべてではないのですが、できるだけ調停(審判)手続きまでに至らないように解決することをお勧めします

その場合、ポイントなるのは、揉める前に初期段階から、相続に詳しい行政書士など相続の専門家にまずは、無料相続相談をすることです。

相続に関する相談はすでに揉めているような場合、弁護士法との兼ね合いで、行政書士が関われなくなり、弁護士にしか相談できなくなります

※ 紛争性がすでに生じた相続案件は、弁護士の方の領域となります。紛争性が生じてしまっている場合には、弁護士の方の相続相談を利用すると良いでしょう。

たまき行政書士事務所では、調停に至る前に解決するケースがほとんどです

相続専門の行政書士事務所であるたまき行政書士事務所は、北海道全域の相続を数多く担当しております。

また、北海道での当行政書士事務所開業前に、代表行政書士の田巻は、東京都や神奈川県、千葉県で多く相続相談、相続手続きを担当してきましたので、複雑な相続、もつれそうな相続を平和的に解決してきております

行政書士は、弁護士とは異なり、一方当事者の味方(代理人)となることが職務上できず、また、仲裁行為もできません。

中立的な立場で、遺産分割協議書作成に向けて多くの経験をもとに、どのように分けるのが一般的かなどアドバイスいたします

そのため、揉めたくない、平和的にスピーディーに相続手続きを完了させたいという方については、行政書士に依頼するという方法もよいと思います。

たまき行政書士事務所では、戸籍収集から相続手続き完了まで、妻と子供などの一般的な家族構成の相続であれば、2か月以内で完了することがほとんどです

費用も明確にしておりますので、よろしければ安心の費用をご参照ください。

北海道全域交通費等も無料で相続の訪問相談をいたします。

行政書士による相続の解説。北海道全域対応の無料訪問相談も行っております。

たまき行政書士事務所は、札幌市北区に事務所がありますが、北海道内全域の相続を担当しております。相続人同士が離れて暮らしている、しばらく相続人同士が連絡を取っていないが平和的に解決していきたいとお考えの方は一度ご相談ください

初回相談無料です。全道のご自宅までできるだけ早いタイミングで訪問いたします。札幌から2時間以内程度の距離でしたら、予定が空いておりましたら、当日訪問も可能です。

また、道東、道北、道南など札幌から離れた距離でも、先約がなければ、翌日にも訪問可能です。

平日にご予約いただけましたら、土日の訪問も可能です

まずはお気軽に、お電話メールラインをいただけましたらと思います。

テレビ会議相談も行っております

令和2年3月以降、新型コロナウィルスの影響で、面会でのご相談をしばらく控えたいというお客様もいらっしゃると思います。

対面でのご相談よりもテレビ会議でのご相談を希望される方については、テレビ会議相続相談(オンライン相続相談)が可能です。

テレビ会議相続相談は、出張訪問相続相談と同品質で時間をかけて行っております。

事前にご予約を行っていただければ、初回1時間相続や遺言のご相談を無料でお受けしております。

無料テレビ会議相続相談のあとそのままご依頼をしたいとご希望のお客様については、そのままスムーズにご契約を行うことも可能です。

テレビ会議ですので、インターネット環境が整っていれば、北海道の離島(利尻島など)の方や東京都、神奈川県の方など遠方の方もご相談可能です。

テレビ会議相続相談の方については、北海道以外の遠方の方でも、ご依頼をお受けすることが可能です

テレビ会議相続相談についても、まずはお気軽にお電話メールラインにてお問い合わせください。

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